[研究会] コミットの複合的類似性を利用した不完全変更の補完支援

小林研M2の北林さんが,3月14日から2日間で沖縄県名護市産業支援センターにて開催された電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会3月研究集会にて
研究発表を行いました。この研究は北林さんの修士論文の内容を発展させたものです.

著者:北林悠登,小林隆志(東工大)
題目:コミットの複合的類似性を利用した不完全変更の補完支援
掲載誌: 電子情報通信学会 技術報告(信学技報)SS2022-63 (Vol. 122, No. 432, pp. 97-102) [Link], Mar. 15, 2023.
概要:
ソフトウェア開発者にとって自身が加えた変更の波及個所を正確に把握することは困難であり,しばしば不完全な変更が発生する.この問題に対処するため,開発者による変更に対し同時変更すべき個所を推薦する手法が提案されている.代表的なものが改版履歴に対し相関ルールマイニングを適用する手法であるが,この既存手法では改版履歴に付随する文章情報などを利用していない.
そこで本研究は付加情報を考慮し,より多くの変更の特徴を考慮する変更支援手法を提案する.提案手法は開発者が現在加えようとしている変更と改版履歴中の過去の変更を比較し,類似した変更の内容を集約することで同時変更すべき個所を推薦する.本研究では実際の不完全変更に対する評価実験を行い,既存手法から有意な性能改善が見られることを確認した.