[学士論文] コンテナオーケストレーションの理解支援のためのメタモデルと可視化手法
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01 2020
小林研B4の安西さんが学士特定課題研究論文(旧卒論)を提出しました.
題目:コンテナオーケストレーションの理解支援のためのメタモデルと可視化手法
内容梗概:
多様化するシステムインフラに対応するため,実行環境だけでなく開発環境やテスト環境を迅速かつ共有可能な形で構築する手段が重要となる.そのため,インフラの構築自動化を実現するIaC(Infrastructure as Code) ツールが多数提案され活用されている.しかし IaC ツールには運用上のメリットが多くある一方で,サービス規模の拡大に伴うIaCスクリプトの冗長化や記述の分散に起因する理解容易性の低下といった問題が生じている.
本研究では IaC ツールのうちコンテナオーケストレーション機能を実現する代表的な基盤技術を調査し,IaCスクリプトによる記述対象を表現可能なメタモデルを定義した上で対応する表記言語を提案する.また,IaCスクリプトから提案メタモデルに対応する図表記へ変換するツールも実装する.
提案手法の有効性を確認するため,提案したメタモデルの表現力の評価と,実際のIaCスクリプトを対象にした提案手法による図表記の理解容易性の評価を行った.前者の評価では既存の代表的なツールの構成要素がメタモデルの要素と対応することを示した.後者の評価では元のIaCスクリプト記述に比べリソースの依存関係や階層構造が簡潔に表現され,理解性が増していることを示した.これらの評価を通じて,IaCスクリプトをモデルによって表現し,可視化することで理解性が高まることを明らかにした.