[研究発表] 変更個所の構造的特徴の学習に基づく複合コミットの分割

小林准教授が、1月26日から2日間オンライン開催された電子情報通信学会 ソフトウェアサイエンス研究会(システム数理と応用研究会と合同開催)にて研究発表を行いました。
複数の意図が混在したコミットを機械学習を用いて自動的に分割する手法を提案しています。本発表は小林研の眞田さんの特課研論文を発展させたものです.

著者: 眞田行隆・小林隆志(東工大)
題目: 変更個所の構造的特徴の学習に基づく複合コミットの分割
掲載誌: 信学技報 No.SS2020-27 (Vol. 120, No. 343, pp. 78-83), 2021年1月
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概要:
バグ修正とリファクタリングを並行して行うなど,複数のタスクの結果として生まれたコミットは複合コミットと呼ばれ,後にレビューを行う際や過去の状態に戻す際に問題を複雑化させる.この問題に対処する為に,自動で複合コミットを分割する様々な研究が行われている.しかしながら,既存研究は経験則によって選択された特徴量に基づくものであり,複雑な特徴を認識しきれない問題がある.本研究では,過去の変更における変更個所の構造的特徴を分析し機械学習することで,チャンク間の関係を距離として算出し,これに基づいてクラスタリングを行うことでコミットを分割する手法を提案する. 5 つの OSS プロジェクトのデータに提案手法を適用し,チャンク同士の結合・分離の推定精度およびコミット分割の精度を計測し先行研究と比較を行う